2011年07月23日

ECRR科学事務局長・クリス・バズビー氏の講演報告

私たち「子ども全国ネット」の初イベントとして、「ふくしま集団疎開裁判の会」らとの共催で開かれた「クリス・バズビー教授(ECRR科学事務局長)の講演会」が7月20日、千代田区立内幸町ホールで行われ、約130人の方々にお集まりいただきました。

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バズビー氏は、約1週間におよぶ日本滞在中、東京や千葉、会津、東京などで精力的に講演を行い、「毎時1マイクロシーベルトを超える地域に住む大人や子どもは退避すべき」と懸命に危機を訴えました。
以下、バズビー氏の講演の中から、いくつか要点をご紹介します。


■ICRPのリスクモデルより350〜1000倍危険

バズビー氏は講演の中で、「日本政府が依拠しているICRP(国際放射線防護委員会)のリスク予測は、内部被ばくによる影響をほとんど考慮しておらず、ECRR(欧州放射線リスク委員会)が独自に疫学調査したリスク予測に比べると350〜1000倍甘いという結果が出ている」と話しています。

では、なぜ世界がICRPの基準を採用しているかというと、原子力産業の圧力があるからに他なりません。

その証拠に、2009年3月までの20年間、ICRPの科学事務局長であったジャック・バレンティンは、辞任後の2009年4月22日の公開ミーティングで、「ICRPのリスクモデルでは、人間の放射線被ばくの健康影響を予測できない。なぜならいくつかの内部被ばくの計算ミスが900倍にもなっているからだ」と述べ、「公的なリスク機関はチェルノブイリの影響を考慮していないので、間違っている」と、いかに現在のリスク予測が甘いものであるかを、吐露しているそうです。


■今後、福島におよぶリスク

 では、ICRPのリスクモデルに基づき、日本政府が「居住してもよい」と定めている汚染地域に人々が住み続けることで、どのようなリスクが発生するのでしょうか。

バズビー氏は、「誰も移動することなく汚染がこのままこのレベルであるとすると、半径100q圏内に住む人のガン増加率は66%になり、10年以内に発症するでしょう」と、強く警告を発しました。
なぜなら、空間の放射線量が高いということは、それだけ空気中に放射性物質が浮遊しているということであり、その放射性物質を呼吸を通して体内に吸い込むことで、より内部被ばくの危険性が高まるからだということです。

バズビー氏は、福島第一原発由来による放射性物質で、どれだけ私たち日本人が内部被ばくしているかを調査するために、車のエアフィルターを用いて調査を行っています。車のエアフィルターは、人間の肺と同じように外気を吸い込んでいるため、内部被ばくをシミュレーションするために有効だといいます。バズビー氏は、「千葉・東京・福島(原発から約100q離れた地点)を走行した車のエアフィルターを調査した結果、いずれからもセシウム134,137が検出され、さらにプルトニウムとウランと思われるα線放出する放射性物質も発見された」と述べました。
検出された数値を見る限り、1960年代に行われた世界の核実験によって降り積もった核物質の量よりも、千葉県では約270倍、福島県では約1000倍多く排出されていることが読み取れたということです。


■今、私たちができること

 では、私たちは今後、どのようにこの事態に立ち向かっていけばよいのでしょうか? バズビー氏はいくつかの提言をしています。

1.1マイクロシーベルト毎時を超える地域に住んでいる人々の避難
2.水と食料は汚染されていない地域のものを摂取する
3.将来の補償裁判のために、髪の毛や爪のサンプルを採取しておく
4.原子力産業と政府に対して、被ばくによる健康被害の法的な補償行動をとる
5.独立科学者たちの協力を得て、福島調査基金を起ち上げる
6.初めから事故の影響を過小評価してきた科学者たちを告訴する


とくに、1.「1マイクロシーベルト毎時を超える地域に住んでいる人々の避難」についてバスビー氏は、「地面から1メートルのところで1マイクロシーベルトを超える地域に住んでいる人たちは、即時に避難すべき。もし居住し続けると、深刻な健康被害をもたらす可能性がある。また妊娠中の女性の場合は、胎児の生存や成長にも影響がおよぶ危険性がある」と、警鐘を鳴らしたうえで、「人々をこうしたところに放置しているのは、犯罪レベルに無責任だ」と、日本政府の対応を痛烈に批判しています。

 最後にバズビー氏は、「今こそ日本人が起ち上がり、世界の原子力政策にピリオドを打ってほしい。原爆被害国である日本だからこそ、新しい次の世界を創れるのだと信じている」と、エールを送り講演を締めくくりました。

 ***

福島第一原発の事故は、人類がまだ経験したことのない未曾有の原発事故だといわれています。だからこそ私たちは、過去のあらゆる事例に学び、チェルノブイリの惨状から目を背けることなく、十分にリスクを鑑みて行動することが求められているのではないでしょうか。

(文責:和田秀子)


110720 【自由報道協会】クリス・バズビー博士 記者会見の模様はこちら
http://www.ustream.tv/recorded/16118454


ECRRクリス・バズビー論文「福島の破局的事故の健康影響」日本語訳
Japanese Translation of ECRR Chris Busby's Paper "The Health Outcome of
the Fukushima Catastrophe"
http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/07/japanese-translation-of-ecrr-chris.html
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【参加者募集】8/1(月)「ファーストアクションミーティング」のお知らせ 「伝えよう、とことん話そう、次の一歩につなげよう、」

8/1(月)ファーストアクションミーティングの概要が決まりました!

7/12のキックオフミーティングを受けて、ファーストアクションミーティングを開催します。
8/1(月)、8/27(土)の2回のミーティングを開催し、
9月に、より具体的なアクションの成果と新たなアクションの立ち上げ報告を兼ねて
全国ミーティングを開催していと考えております。

平日(1日)と週末(27日)の2回開催しますので、よりたくさんの方とつながり
情報交換しましょう。

この2回のミーティングを通じて、お母さん同士お話会や勉強会を企画したり、
陳情や要請、計測などをされる方はお互いの知見を交換し、
具体的で有益な活動に繋げていきたいと思います。

また、避難疎開や食の安全、各地での計測ネットワークなど、
全国ネットで進めたいプロジェクトについても
外部の専門家や各地の活動をつなげて、
より包括的なプロジェクトにしていけるよう進めていきたいと思っています。

午前は、福島から市民測定所の代表、支援疎開団体の代表からのお話や、各地域からの
活動事例報告の場を設け、現状について情報を共有したいと思います。
午後は地域別やテーマ別にわかれて、参加者同士でとことん話し合い
具体的なアクションの中身を詰めていきたいと考えております。

テーマ及びプロジェクトについては

●福島支援プロジェクト(避難疎開支援・福島情報・多様な支援について)
●1000回茶話会 (茶話会の開き方、伝えるツールなど)
●行政・議員対策  (議員への質問状、行政への要請資料やアプローチの共有化)
●食品計測所    (市民測定所を全国で)
●全国計測チーム  (全国の計測の標準化、データベース化)
●食の安全     (給食・暫定基準値問題・防御他)

などを予定しています。

午後の部終了後には交流会もあります。
日中都合で参加できない方は交流会のみの参加もOKです。

ぜひご参加頂き、思いのたけを話し合いましょう。

■今後の全国ネットミーティングスケジュール

●8/ 1(月) 「第一回ファーストアクションミーティング」       120名
        ・地域別・テーマ別、プロジェクト毎に話し合います。

●8/27(土) 「第二回ファーストアクションミーティング」       120名
        ・地域のつながり、全国のつながりを活かしたアクションを起こします。

●9/19(月・祝日)「子ども全国ネット・ネットワークミーティング」   300名
        ・様々な各地のアクション、全国の取り組み、今後の企画の報告と交流。


■8/1日「第一回ファーストアクションミーティング」のご案内

●日時 2011年 8月1日(月)

●時間 <午前の部> 10:00〜12:00 情報提供(各地域活から、福島から、西日本から)
                    ハーメルンプロジェクト代表  志田さん他、予定
                   (避難・保養支援  郡山市)
福島ネット・市民測定所 丸森さん他
                    その他、計測、食品測定関係の情報提供者打診中。
    <午後の部>  13:00〜16:30 地域別、テーマ別、プロジェクト別に
                    分かれて話し合いワークショップ
                    多様な人達とつながりとことん話し合い、
次のアクションに繋げます。

    <夜の部>   17:00〜20:00  交流会(オリンピックセンター内 カフェレストラン)

●参加費  午前・午後通して 1,000円
     夜の交流会    2,000円 

●参加人数 120名(申し込み先着順)

●場所  国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟 4階
    所在地:〒151-0052 東京都渋谷区代々木神園町3-1
 http://nyc.niye.go.jp/facilities/d7.html

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●申し込み問い合わせ event@kodomozenkoku.com
                    
   



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